履歴書
略歴
1986年に京都大学大学院 修士課程卒業後、東京大学理学部助手、プリンストン高等研究所研究員を経て、1989年にシカゴ大学助教授。同年に東京大学より理学博士号を授与される。その後、京都大学 数理解析研究所助教授、カリフォルニア大学 バークレイ校教授などを歴任。
2000年にカリフォルニア工科大学教授となり、2007年からフレッド・カブリ冠教授。2010年から5年間は数学・物理学・天文学副部門長 (理学部副学部長に相当)も務めた。2014年にウォルター・バーク理論物理学研究所の初代所長に就任し、現在3期目を務めている。
2007年に東京大学のカブリ数物連携宇宙研究機構の設立に参画し、初代主任研究者となり、2018年から5年間は機構長を務めた。2024年に東京大学より特別教授の称号が授与された。
米国コロラド州のアスペン物理学センターでは20年間会員を務め、科学書記長、理事、総裁、理事長などを歴任。2023年に終身名誉理事に選出された。
理論物理学における業績に対し、紫綬褒章、仁科記念賞、中日文化賞、アメリカ数学会アイゼンバッド賞、サイモンズ賞、グッゲンハイム・フェローシップ、ドイツ連邦共和国フンボルト賞、ハンブルク賞、 フランス高等科学研究所 (IHÉS) ルイ・ミッシェル冠講座、中華人民共和国国際基礎科学会議先端科学賞、大韓民国ベンジャミン・リー卓越教授賞などを受賞。アメリカ芸術科学アカデミーとアメリカ数学会のフェローにも選ばれている。
科学解説書『大栗先生の超弦理論入門』(ブルーバックス)に対し講談社科学出版賞を受賞。科学監修をした映像作品『9次元からきた男』は国際プラネタリウム協会最優秀教育作品賞を受賞。
学歴
職歴
カリフォルニア工科大学
アスペン物理学センター
東京大学
他大学・研究機関
受賞歴
年度 | 賞名 | 授賞母体 | 受賞発表 |
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2024 | 先端科学賞 | 国際基礎科学会議 | 受賞講演 |
2023 | グッゲンハイム・フェローシップ | グッゲンハイム財団 | Caltech、Kavli IPMU |
2021 | ベンジャミン・リー卓越教授賞 | 韓国物理学会、APCTP | Kavli IPMU |
2019 | 紫綬褒章 | 日本国政府 | Caltech、Kavli IPMU、プリンストン高等研究所、サイモンズ財団 |
2018 | ハンブルク賞 | ドイツ ヘルツ財団 | Caltech、Kavli IPMU、DESY |
2017 | 会員 | 日本文藝家協会 | Kavli IPMU |
2016 | 中日文化賞 | 中日新聞 | Caltech、Kavli IPMU、受賞スピーチ、中日新聞授賞式記事、受賞者インタビュー、コラム「中日春秋」 |
2016 | フェロー | アメリカ芸術科学アカデミー | Caltech、Kavli IPMU、アメリカ数学会、サイモンズ財団 |
2016 | 最優秀教育作品賞 | 国際プラネタリウム協会 | Caltech、Kavli IPMU |
2012 | フェロー | アメリカ数学会 | Caltech、Kavli IPMU、アメリカ数学会誌 |
2014 | 講談社科学出版賞 | 講談社 | Kavli IPMU、Caltech、講談社の雑誌『本』 |
2012 | サイモンズ賞 | 米国 サイモンズ財団 | Caltech、Kavli IPMU、日本数学会誌 |
2009 | 仁科記念賞 | 仁科記念財団 | Kavli IPMU、 受賞スピーチ |
2009 | 高木レクチャー | 日本数学会 | 講義録 |
2008 | フンボルト賞 | ドイツ フンボルト財団 | Kavli IPMU |
2008 | アイゼンバッド賞 | アメリカ数学会 | Caltech、Kavli IPMU |
左 : 仁科記念賞授賞式(小柴昌俊氏、小林誠氏、益川敏英氏 と共に撮影)
右: ハンブルク賞授賞式
特別講演
客員研究員・客員教授
年度 | 所属 | 職名 |
---|---|---|
2024 春 | ハーバード大学 | ベルシャドスキー客員研究員 |
2019 春 | ガリレオ・ガリレイ研究所 | サイモンズ客員教授 |
2016 春 | ハーバード大学 | 客員研究員 |
2015 秋 | プリンストン高等研究所 | 所長招聘客員教授 |
2007 春 | 東京大学 | 客員教授 |
1994 秋 | パリ第6大学 | 客員教授 |
カリフォルニア工科大学 学内委員会
年度 | 委員会 | 役割 |
---|---|---|
2003 - 2023, 2024 - | 物理学 コロキウム委員会 | 委員長(2012 - 2015、2019-2023) |
2001 - 2018 | 物理学 教授人事委員会 | 委員長(2003 - 2009) |
2003 - 2017 | 数学 教授人事委員会 | 委員 |
2016 - 2017 | 物理学 長期戦略的計画委員会 | 委員 |
2016 - 2017 | 数学 長期戦略的計画委員会 | 委員 |
2015 - 2016 | 物理学 大学院委員会 | 委員 |
2012 - 2015 | 大学入試委員会 | 委員 |
2011 - 2014 | 全学教授会 理事会 | 理事、運営委員(2012 - 2014) |
2010 - 2012 | 物理・数学・天文部門 長期戦略計画委員会 | 委員長 |
学外委員会
年度 | 委員会 |
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多年度 | 米国エネルギー省と国立科学財団の評価パネル |
2024 - 現在 | マックス・プランク物理学研究所 科学諮問委員会 |
2024 - 現在 | 台湾国立大学、梁次震宇宙論素粒子天文物理学センター、科学諮問員会 |
2024 - 現在 | ハンブルグ数理科学センター国際諮問委員会 |
2023 - 現在 | 内閣府 日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会 |
2023 - 現在 | 文部科学省 国際卓越研究大学制度有識者会議 |
2024, 2025 | アメリカ芸術科学アカデミー 会員選考委員会 |
2023 - 現在 | 超弦理論国際会議 "Strings" 計画委員 |
2020 - 現在 | 東北大学 知の創出センター 国際諮問委員会 |
2020 - 現在 | 北京数理科学工学研究所 国際科学委員会 |
2020 | 米国エネルギー省 監査委員 |
2020 | オックスフォード大学 ローズ・ボール教授職 選考委員 |
2019 - 現在 | 国際会議 "String-Math" 運営委員会 |
2019 - 現在 | ハンブルク大学 諮問委員会 |
2019 - 現在 | アジア環太平洋理論物理学センター 科学審議会 |
2019 | Physical Review D 編集委員長選考委員 |
2019 | インド タタ基礎研究所 評価委員会 |
2018 - 現在 | 韓国高等科学院(KIAS)評価委員会 |
2018 - 現在 | カリフォルニア大学 ディビス校 量子数学・物理学センター 諮問委員会 |
2016, 2019 | CERN理論部門 テニュア研究員選考員会 |
2015 | 国際数理物理学会議科学委員会 |
2013 | 中国科学アカデミー 理論物理学研究所 評価委員会 |
2013 - 2017 | 数理解析研究所 専門委員会 |
2011 - 現在 | アジア冬の学校 運営委員会 |
2008 - 現在 | ベルギー ソルベー研究所 諮問委員会 |
2008 - 2011 | バンフ国際研究拠点 諮問委員会 |
2005 - 現在 | 超弦理論国際会議 "Strings" 国際科学委員 |
2005 - 2008 | カリフォルニア大学 サンタバーバラ校 カブリ理論物理学研究所 諮問委員会 |
授賞選考委員会
年度 | 賞名 |
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2024, 2025 | アメリカ物理学会ハイネマン賞 |
2022, 2023, 2024, 2025 | 羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞) |
2020 | 稲盛科学研究機構フェローシップ |
2019 | 星新一賞 |
2017, 2018, 2022, 2023 | ソロス・フェローシップ |
2016 - 2021 | 仁科記念賞 |
2014 | 京都賞 |
査読雑誌編集委員
年度 | 雑誌名 |
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2019 - 現在 | SpringerBriefs in Mathematical Physics |
2014 - 2015 | Communications in Mathematical Physics |
1998 - 2013 | Nuclear Physics B |
2006 - 2009 | Physical Review D |
1997 - 2006 | Journal of High Energy Physics (JHEP) |
1997 - 現在 | Advances in Theoretical and Mathematical Physics |
Strings '98 と Strings 2003 では組織委員を、Strings 2018 と String-Math 2018 では組織委員長を務めました。
国際会議組織委員会
超弦理論国際会議 |
Strings 1998 サンタバーバラ Strings 2003 京都 Strings 2018 沖縄 (2022年より将来計画委員) |
String-Math(弦理論と数学)国際会議 |
String-Math 2018 仙台 (2019年より運営委員) |
アスペン物理学センター |
物理学と数学における双対性 (1996) 弦、ブレーン、スーパーポテンシャル (2004) 弦理論と量子幾何 (2007) 弦理論の統一性 (2009) 超共形場の理論の数学 (2013) |
ウォルター・バーク理論物理学研究所 (Caltech) |
開設記念シンポジウム (2015) 重力波と宇宙論 (2014) グラスマン幾何と摂動振幅 (2014) F-理論二十周年記念会議 (2016) 一般相対性理論百周年記念シンポジウム (2016) |
カブリ数物連携宇宙研究機構 |
発足記念シンポジウム (2008) アジアの数学と理論物理学 (2008) 量子ブラックホール (2008) 壁越えと新しい不変量 (2009) 物性理論と弦理論 (2010) ゲージ理論と弦理論 (2013) ホログラフィーとQCD (2013) ゴダード・シンポジウム (2014) 物性理論とAdS/CFT (2015) ザイバーグ・シンポジウム (2016) 統計、量子情報、重力 (2016) 開設10周年記念シンポジウム(2017) |
アジア冬の学校 |
草津 (2012) 沖縄(2016) 仙台 (2020) (2011年より運営委員) |
カブリ理論物理学研究所 (サンタバーバラ) |
弦理論の双対性 (1998) 弦理論の数学的構造 (2005) スワンプランド問題(2019) |
トリエステ国際理論物理学センター 春の学校 | Ashoke Sen教授とともに校長: 2003、2004、2005、2006 |
サイモンズ・シンポジウム 「量子エンタングルメント」 | 2013、2015、2017 |
ガリレオ・ガリレイ理論物理学研究所(フィレンツェ) | 素粒子論と宇宙論への弦理論やM理論からのアプローチ (2007) |
アメリカ物理学会 |
素粒子部門研究集会、ウィリアム&マリー大学 (2002) 素粒子部門と日本物理学会合同研究集会、ハワイ (2006) |
バンフ国際研究拠点 | 弦理論の最先端 (2006) |
国際数理物理学会議(ICMP) | 弦理論部会 (2003) |
ジョン・シュワルツ教授 還暦記念国際会議 | Caltech (2001) |
ジョン・シュワルツ教授 75歳記念国際会議 | Caltech (2016) |
江口徹教授 還暦記念国際会議 | 京都 (2008) |
クォーク予言 50周年記念国際会議 | Caltech (2013) |